「君の思いは必ず実現する」、転がる石の話

稲盛和夫さんの「君の思いは必ず実現する」を拝読して、首をひねりながらキーボードを叩いている。

ひとつの会社に勤め続けることは、選択肢のひとつだ。しかし、ひとつの会社に勤め続けることと、いくつもの会社を渡り歩くことは、それぞれ選択肢のひとつであってどちらが尊いわけでもない。どちらが間違っているわけでもない。そう思うのだ。

まだ社会人経験がないので、大学の話になるのだけれど、わたしは今年2回目の大学1年生になる。便宜上仮面浪人と言っているが、実際は少し違う。わたしは去年の夏まで、初めの大学で4年間、もしかしたら6年間過ごすものだと思っていた。それなのに大学を変えようと思った理由の一つは、前期の授業を終え、後期の授業が始まって、自分のやりたいことがここではできないと痛感したからだ。他にも、少人数の学科が苦痛で大学に行けなくなったというのもある。ともかく、自分はこの場所ではやっていけないと思った。前期の単位はきちんと取り切っていたがとりたてて惜しくもなかった。

年度末、事務手続きのためにお会いした教授がかけてくださった言葉がとても印象に残っている。

「あなたが自分で未来を志向していくのが嬉しい」

親にも友人にも驚かれ呆れられ頭を抱えられた行動を、そう評してくださったのが嬉しかった。

転がる石には苔がつかない。このことわざには2通りの解釈がある。転がってひとところに止まらない人にはなにも身につかないという解釈、そしてもう1つは常に転がっていく人はいつも新しく、古びることがないという解釈である。

どちらと考えるもそれはその人自身の自由だ。わたしは、常に新しい石でありたいなと思う。

君の思いは必ず実現する

君の思いは必ず実現する