4月に読んだ本のまとめ

鬱々としていた日も多くあまり読めなかった。本が読めないとき、嗚呼メンタルが疲れているな、と思う。アニメPSYCHO-PASSの槙島も言う通り、本を捲ることは「精神的な調律」なので、紙の本への接し方で自分の調子は分かる気がする。

1.芥川龍之介/煙草と悪魔

青空文庫で無料で読める。日本に煙草をもたらしたのは宣教師に混じった悪魔であるという。寓話的なお話。

煙草と悪魔

煙草と悪魔

2.稲盛和夫/君の思いは必ず実現する

記事にした。京セラ社長の語る人生論。
「君の思いは必ず実現する」、転がる石の話 - はみだし者の国

3.大平健/診療室に来た赤ずきん

患者の物語を御伽噺になぞらえて紐解く精神科医のケース紹介。御伽噺に共通する要素の考察も興味深い。

愛の原義は「饋」すなわち食物の贈り物です。

4. 木下龍也/つむじ風、ここにあります

再読。記事にした。現代短歌の新進気鋭、木下龍也さんの歌集。
「つむじ風、ここにあります」、悼む権利の話 - はみだし者の国

つむじ風、ここにあります (新鋭短歌シリーズ1)

つむじ風、ここにあります (新鋭短歌シリーズ1)

  • 作者:木下龍也
  • 発売日: 2013/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

6.今野敏/清明 隠蔽捜査8

7.今野敏/蓬莱

今野敏にハマるきっかけになった三冊。とにかく面白くぐんぐん読める。武道にも通じた筆者なので暴力シーンの描写の細やかさも見所。

清明: 隠蔽捜査8

清明: 隠蔽捜査8

  • 作者:敏, 今野
  • 発売日: 2020/01/20
  • メディア: 単行本
エチュード (中公文庫)

エチュード (中公文庫)

  • 作者:今野 敏
  • 発売日: 2013/12/20
  • メディア: 文庫
蓬莱 新装版 (講談社文庫)

蓬莱 新装版 (講談社文庫)

  • 作者:今野 敏
  • 発売日: 2016/08/11
  • メディア: 文庫

8.矢作直樹/自分を休ませる練習

自分を休ませるためのエッセンスが詰まった本。さらっと読める。

9.吉上亮/PSYCHO-PASS ASYLUM1

10.吉上亮/PSYCHO-PASS ASYLUM2

アニメPSYCHO-PASS世界線の話。他作品のノベライズとは一線を画す濃密さ。筆者の筆力と、PSYCHO-PASSの世界観の精密さに唸らせられる。
記事にした。
善悪の再評価の話、「PSYCHO-PASS ASYLUM1」 - はみだし者の国

PSYCHO-PASS ASYLUM 2 (ハヤカワ文庫JA)

PSYCHO-PASS ASYLUM 2 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者:吉上 亮
  • 発売日: 2014/11/21
  • メディア: 文庫

11.アガサ・クリスティー/火曜クラブ

再読。かの安楽椅子探偵、ミスマープルの話。いつもながらその慧眼に胸がすく。

12.R=P=ファインマン/困ります、ファインマンさん

ノーベル賞受賞者である物理学者のファインマンさんの話の聞き書き。下記のブログで紹介されていたので読んだ。ブログは高校生の時からなんども読み返しているもの。
b.log456.com
原爆の製作にも関わった一人である彼の「科学の価値とはなにか」という講演も収録されており胸を打つ。英語版でもぜひ読みたいところ。

人はみな極楽の門を開く鍵を与えられているが、その同じ鍵は地獄の門をも開く。

13.吉本ばなな/キッチン

記事にした。大切な人を喪う、ということについての物語3つ。
「キッチン」、健全という暴力の話 - はみだし者の国

大丈夫、大丈夫、いつかはここを抜ける日がやってくる

キッチン

キッチン

14.金原ひとみ/蛇にピアス

記事にした。再読。自分の中で「かもめのジョナサン」と並んでバイブル的な本のうちの一冊。
ピアスという存在証明の話、「蛇にピアス」「刺青」 - はみだし者の国

俺は、人の形を変えるのは、神だけに与えられた特権だと思ってるから。

蛇にピアス (集英社文庫)

蛇にピアス (集英社文庫)



1984年」は読み終えていない。5月は授業が始まるけれど読書量は増やしたい。