ご休憩、おひとりさま、9時間

朝9時に起きてから9時間と少し、今日はなんにもできていない。

よくこんな日がある。何をしようにもどうにも体が重くて、スマホを片手にごろりと寝転がってたまに自慰をする。そういう日に限って時間の進みはとても早くて、いつのまにか日は真上をすぎて、小雨の中でタバコを一本吸った。生ゴミの日だった今日は外のゴミ箱にまだ袋が入っていなくて、吸い殻をティッシュに包んで家に入った。

多分、新しいものが苦手だ。馴染んだもの、古びたもの、そういうものに安心をする。友達に勧められたアイドルは半年後にハマるし、冬に買ったシャネルのオードパルファムは春が来て好きになった。学生の毎日は新しいものだらけだから体がすくんでしまう。

うまくやれないことに怯えている。見捨てられる不安、とかそういったもの。愛着形成に問題があったのだろうと自己診断している。

映画「ウォールフラワー」で、医者は言った。あなたがどこから来たかは変えられないけど、あなたがどこへいくかは決められる。

漫画「運命の女の子」で、彼は言った。生命に意味なんてないよ。

どこから来たかもわからずに、どこへいくのかも霧中のまま、意味のない生命を持て余している。ただ、生きていようと思えることが成長だろうか。

withコロナの方針が立ち次第ひとりたびに出たい。誰も私を知らない場所でならうまくやれるのだろうか。