さらばすべてのエヴァンゲリオン、という下の句が優秀だと聞いたので使ってみた。
難波江の 芦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき
ワンナイトがうまくできない。
人を知ると、好きになる。もっと知ると嫌いになる。私は誰でも好きで、誰でも嫌いだ。セックスが好きで、相手はいない。だから行きずりの相手を捕まえてセックスする。
一度会うとすこしだけ好きになる。セックスの副作用かもしれない。「気持ち良くなって」と抱き締めるときのあの気持ちは、セックスが終わったところで消えない。身体を交えているとき、愛しい、と思う。よく知らないけれど、なんとかっていう名前の物質が分泌されているとか、そういう話じゃないかな。
家に帰って、風呂場の鏡を眺めると、一人きりの私がそこにいる。知らない人とのセックスで私は減らないと、そう知れたことは僥倖だった。他人の中でどう消費されようとあなたは減らない。あなたに干渉できるのはあなただけなのだから。
ひとりの男の人と、2回目に会った。歩くときの友達みたいな距離感と、セックスの至近距離がちぐはぐだった。
「 出会いがTinderじゃなかったらどうなっていたんだろう」とかいう、残酷な質問をぶつけないで。もしかしたら私は好きになっていた。君とは違って。
愛着を抱くのがいやで、いつも相手の名前を呼べない。少し早口で「あなた」と言っている。
どっか行こうよ あァ秘密の関係か
夢で逢いましょうかか悲しくないよ 一度きりの恋人
溢れた愛はノンシュガー 口に出すビター