恋愛

幕引き

帰れない道をずっと歩いて 誰かの腕に優しく抱かれた 平穏な日々が過ぎてゆくなかで 誰かの声がかすかに聞こえた 恋人ができた。出会って2日で付き合った。 遊ばれているのかもしれない、という不安は、時間経過で和らいでいる。でも少しだけ残っている。 も…

怪獣

さあさあ 怪獣にならなくちゃ 等身大じゃ 殺されちゃう 3年前の私は、垢抜けず真面目で、けれど明るかった。子犬のように歳上に懐いた。可愛い後輩だったと思う。不器用な恋愛もしていた。自分を特別だと思っている、弱い男の子だった。彼も私も、わたしの…

年下の男の子

年下の男の子と寝た。多分私に好意を寄せていて、でもひねくれ者の私は、その好意の底にある「年上の女への性欲/年上に好かれる自分への自信」みたいなものをひっそり嗅ぎつけてふぅん、と思っていた。安くて別に旨くはないチェーンの居酒屋を出て、明日の予…

誰かに繋がりたくて誰にも繋がりたくない

みたいなアンビバレンスをずっと抱えている。 誰かを求めることは 即ち傷つくことだった宇多田ヒカル『one last kiss』 2ヶ月前、すごく好きな人ができて、お酒の流れでキスして、曖昧に付き合って、多分飽きられた。体温が高くて、声が優しくて、癖っ毛が可…