2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

はたち、煙草を吸う男

煙草を買った。アメリカン・スピリットのターコイズ。これまで、分煙、禁煙、副流煙について散々学校で学んできて、それでもなぜ手を出したのかはよくわからない。他人に害を与えたくはないので、人通りの少ない時間に庭で吸っている。 肺に煙を落とすのは苦…

オンライン授業についての書簡

桜が散り新緑の季節かと思えば、ここ数日は急に冷え込んでいるので、あなたの体調を心配しています。花冷えとでもいいますか、新たな生活を待ちつつ分厚いセーターを仕舞った数ヶ月前に戻ったかのような心地です。お元気でいらっしゃいますか。あなたは5月…

荻原規子さんの描く恋の話

昨日からオンラインで授業が始まった。何かが始まる時の、なんとも言えぬ高揚と緊張はいつまでたっても苦手だし慣れない。隣の部屋からボサノヴァと「こころ」の音読が聞こえてくるのどかな日曜日は腹痛と共に幕を下ろして、ここ2日ははあんまり寝られなか…

月と地球の金太郎飴/「時計じかけのオレンジ」

ところで、右耳に3個目、両耳で4個目のピアスをあけた。ピアスをあける、の、あ、が開なのか空なのかいつも迷ってしまう。穴を開ける、なので開なのだろうけど、イメージとしては空がむいている気もする。 ディムのやつだけは恒星や惑星やお月さんを、ぽかん…

日記

目の痛みと頭痛、吐き気という3点セットの体調不良に襲われることがある。1月に1回、3月に1回、今日で3度目だった。3度目ともなるとそれなりに慣れてくるのですぐさま頭痛薬を飲み、カイロを抱えて寝た。吐かなくて良かったことが今回ありがたかったところ…

モラトリアムが終わる

来週の月曜日にはオンラインで授業が始まってしまう。待ちわびた大学開始ではあるのだけれど、あまりにも長かった春休みの終わりを惜しむ気持ちもある。家から出ずに自室に篭り、なんとなく自分のことを考えて過ごしていた。かつて書いた文章を整理してデー…

生理痛が酷くなっている気がする話

もともと生理のたびに腹を壊すわ腰が痛いわ腹も痛いわと難儀な体質ではあったのだけれど、にしてもどうもこの数ヶ月生理が重くなっている気がする。 最初に気づいたのが仮面浪人中だったのでストレスかなと適当に理由付をしたのだけれどどうもそうではないら…

「PSYCHO-PASS GENESIS1」という衝撃の話

まだ1巻しか読めていないところで感想を書くのもいかがなものかとは思ったが、どうせこのブログは備忘録のようなものであるので気軽に綴ってみることにした。人の心理状態や性格的傾向を計測し数値化した「PSYCHO-PASS(サイコパス)」によって記録・管理さ…

愛することの話、「ナラタージュ」

話を聞き終えた彼は、そうかあ、となんだか一仕事終えた後のような表情を浮かべた。 「そんなふうに誰かを深く愛したことがあるなんて、俺には経験がないからうらやましいよ」 「愛していたとか、そんな大袈裟なものじゃないです。最初に会ったときなんか高…

4月に読んだ本のまとめ

鬱々としていた日も多くあまり読めなかった。本が読めないとき、嗚呼メンタルが疲れているな、と思う。アニメPSYCHO-PASSの槙島も言う通り、本を捲ることは「精神的な調律」なので、紙の本への接し方で自分の調子は分かる気がする。 1.芥川龍之介/煙草と悪魔…

善悪の再評価の話、「PSYCHO-PASS ASYLUM1」

「僕は思うんだ。悪を選んだ人間は押しつけられた善を持っている人間よりずっと人間だろう、と」 「何に価値があり、何が幸福であるか。それを決めるのは社会でも、他者でもなくーー自分自身の意志だけだ。だから、そうして選び取られたものは、どのようなも…

悠々自適な生活と隠れたストレスの話

読書、読書、昼寝、読書。たまに友人と電話をして、外で縄跳びをしてみたりして、また自室に引きこもり。 外出自粛を余儀なくされ、授業開始日を待つ大学生の1日なんてこんなものだ。徐に部屋の模様替えをしてみたりして、なかなか快適な生活だと思っていた…

ピアスという存在証明の話、「蛇にピアス」「刺青」

「スプリットタンって知ってる?」 「何?それ。分かれた舌って事?」 「そうそう。蛇とかトカゲみたいな舌。人間も、ああいう舌になれるんだよ」 金原ひとみ『蛇にピアス』 『蛇にピアス』の冒頭も冒頭、最初の1ページ目の会話だ。同書によると、舌ピアスの…