なにか一つお守りが要るという話

私にとってはそれは、「親からもらった体」に穴を開けたピアスだった。

誰かからの手紙でもいい。拾った小石でも、ネックレスの鎖でも、ブランドバッグでもなんでもいい。

その人がその人であるために、なにかお守りがひとつあるといい。

心が柔なまま成長を止めている、私にとってのお守り、ライナスの毛布。今日もピアスが枕に当たらないように寝る。