「つむじ風、ここにあります」、悼む権利の話

いくつもの手で撫でられて少年はようやく父の死を理解する めずらしい友人からインスタのDMを受け取った。わたしは受験勉強にひと段落つけて、ゲームに興じていたところだった。その頃もうほとんど大学には行っていなくて、ほんの数人とごくまれにLINEのやり…

「踊ってばかりの国」、好奇心がとどまるところを知らない話

踊ってばかりの国は、サイケデリックロックンロールに分類されるらしいと知ったのは昨日のことだ。 サイケデリック・ロックは、1960年代後半に発生し流行したロック音楽の派生ジャンル。主に、LSDなどのドラッグによる幻覚を、ロックとして再現した音楽のこ…

「シャーロック・ホームズの冒険」、ワトソンになりたいという話

シャーロック・ホームズは推理小説ではないと思っている。あえて言うなら探偵小説か。だって、どう足掻いても与えられた情報だけでは読者には推理できない。 それでもシャーロック・ホームズに惹かれるのは、その在り方なんだろう。 不遜な物言いをするけれ…

「或阿呆の一生」、文字を書くこと

雨が降っている。いつから降り出したのだろう。昨日は、夕方6時ごろに膝を抱えるようにして眠った。心が疲れている時ほど眠りが必要になる。中高の6年間は毎日ひたすらに眠かったことをよく覚えている。睡眠は自己を修復するための時間だ。文字を綴る、とい…

「違国日記」、社会に不適合であるという話

自慢じゃないがわたしは社会生活に向いていない。まったく自慢にならない。 友人が多いことが素晴らしいことだと思っていたので、つい最近までわたしは物怖じせず人に話しかけるタイプであったし外向的であると思っていた。たいした愚か者である。間違った自…

「ミルクとはちみつ」、自暴自棄になってセフレができた話

2019年の10月までわたしには性的な経験がなかった。拗らせているので、春先にできた恋人とは長く続かず、子どもじみたキスを2回したきりだった。特に初めてを大事にしていたわけではないけれど、縁がなかった、というのが1番的確だろうか。縁もタイミング…

セクシーを感じる瞬間と「新米ルポライター、頑張ります!Round2」

セクシーを感じる瞬間。平たく言えば「どえっちじゃん」と息を呑む瞬間がある。髪から滴るしずくであったり、なだらかな体の輪郭であったり、動作と共に形を変える筋肉のしなやかさであったり、微笑む時左右でほんの少し高さの違う口角であったり、感じるポ…

Who I am

都内暮らしの大学生。毎日の習慣としてこのブログを更新しようと思っていたけれど存外忙しい。人にされて嫌なことはしない主義なので本にまつわる記事もネタバレは基本しない。

LOFTのバレンタイン広告の話、「表現の技術」

この世界に広告の存在する意味を日頃から大切に考えておくこと。それを作る人間が、人間をどう見つめているのか。直接的ではないけれど、やはりどうしようもなくそれはにじみでてしまう。 ポジティブな視点でつくられた表現だけが、人を幸福にするのです ネ…

なにか一つお守りが要るという話

私にとってはそれは、「親からもらった体」に穴を開けたピアスだった。誰かからの手紙でもいい。拾った小石でも、ネックレスの鎖でも、ブランドバッグでもなんでもいい。その人がその人であるために、なにかお守りがひとつあるといい。心が柔なまま成長を止…

セーフティピアッサーでファーストピアスを開けてみた話

母親に"生んでもらったことに感謝しろ"と頭ごなしに吐かれて衝動的にピアスを開けた。卒業式もまだだというのに。使ったのはこれのボールVer.。高めのロブに正確に開けたかったから、ある程度きちんと自分で挿せるものにした。ジェーピーエス セイフティピア…

女同士だから幸せにできない、

と思った。だからなにも言えなかった。中高一貫の女子校に通った6年間で2回、中1のときと高3のときに好きな女の子がいた。中1の頃好きになったのは先輩だった。ただの憧れだと思っていた。 部活中に目で追った。貧血がちのわたしの様子を見に来て目の前に…

不良学生が逃げ道について真剣に考えた

おかげさまでもうすぐ高校生が終わる。最後まで遅刻欠席常習犯のままになりそうだ。 学校から逃げたいけど保護者に理解してもらえないとき、学生の居場所はほんとうに、ない。 以下がわたしの逃げ場ラインナップである 1.電車 2.駅のトイレ 3.図書館 4.カフ…

アーバンギャルドを聴きながら死にたい "平成死亡遊戯"

https://youtu.be/T7pqp-pFhhA もうすぐ平成が終わる。平成が終わっても何も変わらないけれど。 友だちに勧められて聴いたのが"平成死亡遊戯"だった。 なにが好きって、鋭くも浮遊感のある歌詞から、どこかノスタルジックな音から、MVから、全部としか言い…

Hello TalkとTandemで言語交換

私は高校三年生である。進学校で落ちこぼれをやっている。英語の長文なんて吐き気がするから涙目で解いている。 けれど落ちこぼれも受験勉強はしなければならない。私には一応将来の目標もあるから、それに向けて不恰好な積み木をつみあげているところだ。ふ…

some life の2nd albumが最高だったから全人類聞いてほしい

tower.jp some lifeというバンドを知っているだろうか。 忘れもしない'17未確認フェスティバル。あのステージを見て以来彼らの虜である。 なにせエモい。エモい。あまりにもエモい。 見た目に反してボーカルの声は優しい。歌詞もなんとはなしに優しい。大き…